フクロモモンガの食事 ペーストVS固形飼料(2/2)
前回にペーストと固形飼料のメリットデメリットを記載しましたがいかがでしたでしょうか。
実際にどちらが良いか考えていきましょう。
先に結論ですが「どちらも正解」が答えです。元も子もないですね。それでは解説していきます。
フクロモモンガに必要な栄養素
・現時点で、フクロモモンガに推奨されるビタミンやミネラルは、カルシウム1%、リン0.5%、ビタミンD1500IU/kg(それぞれ乾燥重量比)であると報告されています。(引用元:フクロモモンガについて|日本エキゾチック動物医療センター みわエキゾチック動物病院|豊島区駒込 (miwaah.com))
・タンパク質はどの固形飼料を見ても20%以上は含有されているため、それくらいは必要であると考えています。
・他に見かけた文献ではカルシウムとリンの割合は1~2:1くらいが望ましい。
(引用元:書籍 フクロモモンガ完全飼育 著者:大野瑞絵 監修:みわエキゾチック動物病院院長三輪 恭嗣)
※他のHPや文献を見ていてもざっくりとした記載のものが多く信ぴょう性に欠けるので引用しておりません。
ペースト食の落とし穴
上記でも書いたようにざっくりしたペースト食のレシピが多く、
野菜半分動物性たんぱく質半分あれば問題ないと記載してあるところもありそれを基にレシピを作ると
各栄養素が足りなくなる可能性もあります。また食品の扱いにおいて各種ビタミン類は熱を加えることで失われたりしますし、
逆にたんぱく質やカルシウムを過剰に摂取してしまうと肝臓・腎臓などに負担がかかり寿命を縮まることになります。
ブリーダーが出しているペースト食(レシピ)だから安心と思わないようにしましょう。あと最近ではユーチューバーなど発信力のある方も同じです。)
固形飼料の落とし穴
固形飼料は専門の研究者が考えに考え抜いて作ったものです。しかし固形飼料だけで一生安心です!と言うわけではないです。
固形飼料にも様々な種類があり、良いもの悪いものがあります。(これについては後日解説します。)
一方モモンガは飼育されてきた歴史も浅く、まだまだ飼育環境については餌も含めて改良が必要です。
そのため固形飼料だけに頼らず、(おやつ程度でよいですが)
新鮮な野菜や昆虫食(昆虫触れなくても粉上のものあります)、ペーストを取り入れた方が良いです。
熱帯魚などはそうなのですが、固形飼料だけで育てていると原因不明の突然死をすることがあります。
これを防ぐために定期的に生餌(生きた金魚など)をあげます。これは固形飼料だけで補えないもの与え、ストレスの発散にもなります。
私が固形飼料を選んだ経緯
私が思うのは動物飼育に関しては手間を極力かけない方がいいと思っています。
誤解がないように説明すると私たちブリーダーみたいに動物大好きで毎日寝る間も惜しんでも
動物見ていたいってマインドの人からちょっと好きだしとか、子供言われたから飼ってみたとか
いろんなマインドがあると思います。
それに10年も生きる動物です。10年前のことを思い出せますか。
今と10年前どちらが時間とれていますか。もちろん今の方が時間があるという方もいると思いますが
20歳の時に飼っていれば30歳社会人になって子どもいるかもしれません。
これに関しては誰も予測できないです。だからこそ最も楽して育てられるようにしてください。
そして余った時間で沢山触ってコミュニケーションを取ってあげてください。そうやって育てた方がモモンガ自体も幸せだと思います。
もちろん時間ある方はしっかり研究して究極の完全栄養食ペーストを作ってみてもよいです。
私は提供する側として既製品を使うことは悪いことではないと思うので固形飼料を選んでやっています。
一応3日に一回ミルクをやっています。季節の果物や野菜などもやるようにしています。
今のところモモンガ達は病気もしていませんし、子食い(赤ちゃんを母親が食べてしまうこと)も一度も起こしたことはありません。
まとめ
・ペーストの場合は使う食材をしっかりと吟味し、栄養素をしっかり学びましょう。(私は専門外なので外部リンクにお任せします。)
・固形飼料を使う場合は生鮮食品なども併用するようにしましょう。
(週1.2回程度でよいです。その際は与えてはいけないものをしっかり確認してください。)
・どちらも正しくてどちらにも足りない部分はあります。両方のメリットデメリットをうまく使ってよいモモンガライフを!