フクロモモンガの食事について
今回はフクロモモンガの食事についてお話したいと思います。(固形飼料をやることを前提で記事を作成しております。)
動物の食性は様々あり、肉食動物も魚食、虫食、血食と様々です。
逆に植物食の動物もいます。それでは肉食の動物に葉っぱを食べさせるとどうなるのか。
肉食の動物では植物を消化することができずお腹を壊して死んでしまいます。
私たちが生肉を食べるとお腹を壊すように消化できるかどうか。
体内でその栄養分を変換することができるか。外部から入れないといけないかは動物によって変わってきます。
まずは野生下ではどのような食事をしているか見ていきましょう。
野生下のフクロモモンガの食事
フクロモモンガの食性は雑食のため極端にいえば何でも食べます。
野生下では木の上に暮らし(主にユーカリの木)この木から出る蜜などを吸ったりします。
モモンガは舌が意外と長いのはこの蜜を吸うためだと考えられています。
樹液に集まった昆虫類も食べますし、木の葉なども食べますし、果実も食べます。
フクロモモンガは野生下では様々なものを摂取しています。
フクロモモンガの飼育下での食事(与えて良いもの)
昆虫類
飼育下でも与えても問題ありません。簡単に入手できるものから様々あります。缶詰まで様々なものがあります。
・コオロギ(フタホシコオロギ・黒コオロギ)
生食でも缶詰でも比較的入手難易度が低めです。1匹10円~
モモンガは喜びます。特に生きたままケージに入れると積極的に捕まえにいきますが
足をちぎったりとグロテスクです…絶対にやらないといけないわけではないのですが
おやつとしてはたんぱく質が豊富で生きたままやることによって刺激となりストレスの解消にもなります。
過度に与えすぎるとリンが多いのでカルシウムの吸収が阻害されます。
1日数匹程度にしておいた方がよいです。
・ミルワーム
200円ほどでパックで売っており、比較的容易に繁殖が可能です。
私もミルワームは飼っていますが野菜のくずをいれているだけで3年くらいほぼノーメンテナンスで繁殖しています。
コオロギほど動きませんが教科書通りの虫なので苦手な人は多いです。こちらも無理に与える必要はありません。
リンと脂肪分が多めでこちらも過度に与えすぎるとよくないです。(1日数匹程度)
≒ジャンボミルワーム
こちらも同じような感じですがより脂肪分が多くなり、尚且つモモンガが噛まれるので頭を落としてやらなくてはなりません。
基本はミルワームでよいと思います。
・レッドローチ・デュビア
ゴキブリです。モモンガ飼う人にあまり勧める虫ではないので割愛します。
手に入りやすく栄養価もよいですが、モモンガにあげるには少し大きいです。
あとデュビアはうちの子は食べませんでした。
・その他昆虫
イベントなどいけば手に入ります。
栄養価がよい昆虫もいますが、昆虫は絶対にあげないといけないものではないです。
(繁殖をする場合は必要ですかと聞かれますが、繁殖するにも不要です。)→詳細は繁殖の回で説明します。
果実
基本的に果実は与えてはいけないものに該当しないのであれば大丈夫です。
念のため日本での流通が珍しい食物については控えておいた方がよいです。
果実も種子類はできるだけ取り除く(特にリンゴなどのバラ類)。
パイナップルなども過度に与えすぎるとよくないです。
果実は嗜好性(よく食べてくれます)が高いためついついあげてしまいがちですが
糖質が高く、利尿作用や身体を冷やすものもあるので安易に上げすぎるのはよくないです。
おやつくらいの感覚で上げた方がよいです。特に頻繁に与えすぎると固形飼料を拒食する原因にもなります。
≒野菜は果実に比べて嗜好性はやや低いですが、こちらも無理に与える必要はありません。
ビタミン添加剤・花蜜・その他の食材
私も最初に買ったショップさんで1万円分くらいのカルシウム剤やネクター(花蜜)など購入させられましたが結論必要ないです。
繁殖を考えている方はたんぱく質やカルシウム剤などを使って親個体の栄養をフォローしてやる必要がありますが
普通に育てるにあたってはカルシウムなどは飼料に1%ほど入っていれば良く、
カルシウムの過剰摂取は別の病気を引き起こす可能性もありますので添加剤などをいれる必要はないと考えています。
フクロモモンガ用のおやつ
・煮干し・マシュマロ・チーズ・フィッシュスティック・ヤギミルクタブレット等
基本的に問題ないですがこれらもやりすぎには注意しましょう。野生下に比べると消費するカロリーが圧倒的に少ないので
糖質の高いものなどは極力控えた方がよいです。SNSなどを見ていると太っている子が多すぎる気もします。
与えてはいけないもの
・お菓子類(チョコレート・砂糖やシロップが入った果実の缶詰なども)カフェインが入っているもの
・ジャガイモの芽
・ネギ、ニンニク類
・アボカド
・バラ科の種(サクランボ・桃・アンズ等)
・大豆(無加熱)
・熟していない果実
・生肉
注意がいるもの(できれば与えない方がよい)
・ほうれん草(カルシウムの吸収を阻害するシュウ酸を多く含むため)
・牛乳(乳糖が分解できない。手作りチーズも気をつける。)
まとめ
基本は固形飼料を中心に食事をあげれば問題ないと思います。
嗜好性の高いものをあげているとどうしても拒食をしてしまう子が多いので
できるだけ固形飼料を中心に与えて、数日に一度コミュニケーションを取りながら
果実類やおやつをあげるといいと思います。